「駅弁」と言う言葉を聞くとワクワクした気持ちになるのは、私だけでしょうか。
旅先を思いだ出す時、自然と脳裏に浮かんでくる駅弁の味。聞くところによると、駅弁は全国に3000点以上存するそうです。両手に収まるほどの容器にその土地の特産品を盛り込み考え抜かれたものばかり。味はもちろん、パッケージ、掛け紙まで趣向を凝らしたものが多くありますね。旅先での出会いは、一期一会といいます。一生に一度だからこそずっと心に残るんでしょうね・・・。

そういう意味では、駅弁も同じ旅の思い出として、ずっと忘れられないもの!せっかくなら美味しい駅弁に一つでも出会いたいものですよね。^^

そこで!今回は・・・
懐かしい木の階段がレトロな雰囲気を漂わせ、古き良き昭和の時代を思い出させてくれる「母恋駅」で売られてい「母恋めし」をご紹介しますね。^^
「母恋」ってなに?と思われる方も多いのでは。「母恋」とはアイヌ語の「ポク・オ・イ」が語源で「ホッキの沢山ある場所」という意味です。母恋では、今でも大きなホッキ貝が多く取れるんですよ~~。その特産品「ホッキ貝」の炊き込みご飯をメインとしたお弁当が「母恋めし」なんです。

実はこの駅弁、室蘭港にあるの喫茶店「ブロートン」を経営する、関根勝治さんと妻の久子さんの手作り弁当。
この誕生までのエピソードが素敵なんですよね~~~。

実は、ご主人はホッキなどの貝殻を加工して、アクセサリーなどを作る貝工芸作家。
作品を作るためには多くの貝殻が必要!となると・・・貝殻を使ったあとの中身は余ってくる。^^;
それを見ていた妻の久子さんが「何かにできないかなぁ~~???」と考え、苦肉の策でホッキ貝の炊き込みご飯を作ったのが始まりなんですって。^^愛ですね~~~!

この炊き込みご飯、お米は、こだわりの北海道産米ゆめぴりか。椎茸、ホッキ貝の旨味たっぷりの出汁で炊いたもので、隠し味に蜂蜜を使用しています。肉厚のホッキ貝の歯触り、ほんのりのり甘くどこか懐かしい味はこの「母恋めし」でしか味わえないものかも。この炊き込みごはんのおにぎりと付け合わせの燻製卵、スモークチーズも鼻に抜けるスモークの香りがたまらず、このおにぎりと一緒に食べるといっそう美味しい。おにぎりは、2個入り。ひとつは、大きなホッキ貝に入って、見た目にも楽しませてくれます。中身はすべて、1つ1つ袋に包装されていて、手を汚さずに食べやすくしてくれています。

でもね・・・もともとは久子さんも銀粘土でアクセサリーを作っている銀粘土作家なんですよ!
アトリエとして構えているお店がなぜか喫茶店とよく間違われたことから喫茶店を開業。そして「母恋めし」をメニューとして出すと美味しいと大評判に・・・。^^
さらに「第2回むろらん郷土料理コンクール」弁当部門で、最優秀賞を獲得!!それが今では駅弁として人気を呼ぶ逸品まで育ってしまったんです。なんと全国各地からこの駅弁を求めに室蘭まで訪ねてくるファンもいるほど。ただ、すべて手作りのため1日限定40食ほどという数量限定商品!これをGETするには気合が必要かもね!!

皆さんも北海道室蘭市内を走るJR室蘭本線を各駅停車でトコトコのんびり揺られながら小さい木造駅舎「母恋駅」へ行き。待合室やホームのベンチ、時が止まったような懐かしい風景とともに「母恋めし」を味わってみてはいかがですか?
きっと、ここでしか味わえない思い出深い旅になることでしょう。